デタラメ記事に気を付けましょう

今月はじめにこんな記事を見ました。

 

www.moneypost.jp

 

サラリーマンの給料から税金が50%も引かれる!?という驚きの記事ですね。

これを見て慌ててはいけません。

よく見ると、おかしな点が二つありますね。

 

まず一つ目

「会社負担の社会保険料を個人負担扱いにしている」こと

 

社会保険とは、わたしたちが生きていくうえで起こりうるリスクに備えた公的な保険のことです。種類は5種類あって、

  1. 健康保険(病気やけがに備える)
  2. 厚生年金保険(老後の生活に備える)
  3. 介護保険(介護が必要になったときに備える)
  4. 雇用保険(職を失ったときに備える)
  5. 労災保険(仕事をしているときのけがや病気に備える

これらの社会保険料はどのように支払っているのか。

個人がすべて負担していたら、とんだブラックな国ですよね。。

 

正解は

  1. 健康保険⇒労使折半(企業と個人で半分こ)

  2. 厚生年金保険⇒労使折半

  3. 介護保険⇒労使折半

  4. 雇用保険⇒企業が多めに払う

  5. 労災保険⇒すべて企業が払う

おかしな点二つ目は

「税金が「所得」ではなく「給与」にかかるように見えている」ということ。

間違えてはいけないのは、

  • 社会保険料は「給与」をベースに計算される
  • 税金は「所得」をベースに計算される

こと。

ちなみ「所得」は「収入ー控除」という計算で出されます。

収入とは給与のこと。

控除にはいくつか種類があって、給与所得控除、配偶者控除基礎控除社会保険料控除など。この控除が多いほど、わたしたちが支払う税金が減るわけです。

 

以上の点を踏まえると、この記事はただ単純にすべての税率を足しただけのデタラメであることがわかります。

この記事では年収360万円のサラリーマンが負担する税率は50%になると書いてありますが、

大体の数値で計算してみると、税負担は19.8%といったところです。

 

実際に税負担増加傾向にありますが、デタラメな記事に惑わされずにやっていきたいですね。